ナツメグ感想

　しっぽりとやってました。　
　以下ネタバレ
　正直、あんまり期待してはいなかったです。
　ねこねこスタッフが参加しているとはいえ、文のエース片岡ともと絵のエース秋乃武彦が参加していないのでコレはどうなんだろうと思いつつ。
　まぁ正直言えば普通の良作。凡作よりやや上。個別のシナリオが弱いのは致命的でしたが、キャラの関係や会話のテンポの良さは素直に評価できます。ここまでストレスを感じさせずに進められたのはかなり良かったかと。絵も音楽も水準以上を保っていたのでここもOK。システムもRESという新しいような古いようなシステムを取り入れたからといって特に問題があるわけでもなし。
　だからこそ個々がなぁ……。共通が短いのは評価できるんだけど。
　以下、個別に。
■由佳子
　普通。
　よくもなく悪くもない幼馴染もの。
　厳密に言えば幼馴染ではないのだろうけど（木緒なちもそう言っている）、やっぱり王道問いえば王道。展開も読めたのが残念。導入のとき（プロローグ）までは本当に面白そうな展開だったのに、個別に入ったとたんあっさり終わったのはかなりもったいなかった感じです。
　キャラはよかっただけになぁ……。
■まぁちゃん
　まきいづみ時空。なんかまきいづみのためにあるキャラみたいな印象。こちらも普通。特にコレといって目立つところなし。これも個別に入ったとたんにアレ？　っという感じに。実はOPとか見る限り一番期待してたシナリオなんですけど…。
　ちなみにラストのCGが明らかに原画違うよね。
■実梨
　あぁこれはやっちまいました。
　なんかがんばってるのはわかるんですが、悪い方向にしか向かっていない感じ。ラムネの鈴夏シナリオぐらいつまらなかった。もっと由佳子と絡ませれば面白かったのに…。あっさり勝負がついてしまったのが残念。そもそもキャラ的にメインにはなりにくい話ですよね。
■セリス
　かわいさは認めるもののしっくり着ませんでした。
　あと、このシナリオはいかにも女性が書きました！　というのが目に見えてわかりました。
　とにかく視点移動が果てしなくウザい。
　キャラ的に弱すぎて、シナリオも盛り上がる前に終わった印象。
■ほとり
　正直、木緒なちを舐めてましたゴメンナサイ。
　このシナリオは由佳子あってのシナリオです。自分が好きだった敦志をとられてもいやな顔せず姉として接したあの強さはすごい。
　さらに最長のエピローグがこのシナリオを引き立てています。　正直エピローグ前までは、なんだファンタジー系を入れたのか、としか印象なかったのですが。
　エピローグの質の高さはありえません。離れていく仲間と、なにより由佳子の結婚でしょう。あのなんともいえない喪失感を演出できた木緒なちはすごいと思いました。
　一番読後感が良かったです。このシナリオがあったからこそ凡作を良作まで押し上げました。
■総評
　このゲームの魅力は会話のテンポとキャラ相関です。特にシゲオがいいポイントとなっています。王道ながらにかなり動いてギャグ部分をもり立てています。
　攻略順は最初に由佳子、ラストにほとり。時間ない人は由佳子、ほとり（+まぁちゃん）をやればおｋかと。
　コｔットンソフトは今後も期待できそう。次回作のレコンキスタはねこっぽくなさそうなので。